お疲れ様を英語でどう言うか。これも「よろしくお願いします」と並ぶ難問です。
毎日何度も使う言葉なのに、英語には対応する表現がありません。
お疲れ様の英語は存在せず、ねぎらう・別れる・ほめるのどれをしたいのかで別の文に置き換えます。
私はアメリカ・カリフォルニアに住んでいます。現地の職場には、そもそも全員に毎回声をかける習慣がありません。
だからこそ、置き換え方を知っておくと日本人としての気づかいがそのまま伝わります。
お疲れ様の英語が無い理由と、代わりに何を言うか
日本語のお疲れ様は、意味が4つに分かれています。
| 場面 | 日本語の役割 | 英語での置き換え |
|---|---|---|
| すれ違いざま | あいさつ | Hi. / Hey. |
| 退社時 | またね | Have a good night. |
| 仕事の後 | ねぎらい | Good work today. |
| 大仕事の後 | 称賛 | You did an amazing job. |
英語では、労うときに必ず「何に対してか」を言います。そこが日本語との最大の違いです。
つまり Good work. だけでは物足りず、Good work on the presentation. のように対象を足すのが自然です。
逆にいえば、対象を1語足すだけで、日本語より具体的なねぎらいになります。
お疲れ様の英語|退社・別れ際の7本
- Have a good night. / お疲れさまでした(夜)。
- Have a good one. / よい一日を。
- See you tomorrow. / また明日。
- Get home safe. / 気をつけて帰ってね。
- Enjoy your evening. / よい夜を。
- Have a great weekend. / よい週末を。
- I'm heading out. / お先に失礼します。
日本語の「お疲れさまでした、お先に失礼します」は、英語では I'm heading out. Have a good night. の2文で完全に置き換えられます。
このとき、申し訳なさそうな顔をする必要はありません。
英語圏では定時に帰るのが当たり前なので、明るく言い切るほうが自然に受け取られます。
お疲れ様の英語|仕事をねぎらう7本
- Good work today. / 今日はよく頑張ったね。
- Nice work on that. / あれ、よかったよ。
- Great job. / よくやった。
- Thanks for all your hard work. / 尽力に感謝します。
- You handled that really well. / うまくさばいたね。
- That was a long day. / 長い一日だったね。
- You must be exhausted. / 疲れたでしょう。
相手の疲れに寄り添いたいときは You must be exhausted. がいちばん近い言い方です。「お疲れさま」の気持ちがそのまま伝わります。
逆に、成果をほめたいときは Good job ではなく、何がよかったかを言うほうがずっと伝わります。
You handled that really well. のように、行動を名指しでほめると相手の記憶に残ります。
お疲れ様の英語|メールとチャットの6本
- Thanks for your hard work on this. / 本件、お疲れさまでした。
- Great job wrapping this up. / まとめてくださりありがとうございました。
- Thanks for pushing this through. / 進めてくださりありがとうございました。
- Appreciate the quick turnaround. / 早い対応をありがとうございました。
- Have a good rest of your day. / 残りの一日もよい時間を。
- Enjoy the break. / ゆっくり休んでください。
Appreciate the quick turnaround. は、急ぎの対応をしてもらったときの定番です。短いのに、かなり感謝が伝わります。
なお、英語のビジネスチャットでは、日本語ほど毎回ねぎらいの言葉を入れません。
入れすぎるとかえって不自然なので、大きな区切りのときだけで十分です。
お疲れ様の英語が必要な場面と、不要な場面
日本語のお疲れさまは、意味よりも「声をかけること」そのものが目的になっています。
英語圏の職場には、この習慣がありません。
そのため、日本と同じ頻度で声をかけると、かえって不思議に思われることがあります。
声をかけたほうがいい場面
- 大きな案件が終わったとき
- 相手が明らかに残業して疲れているとき
- 自分のために時間を使ってもらったとき
- 長い会議や出張のあと
共通しているのは、相手が実際に労力を使ったことが目に見えている場面です。ここでは英語でも必ず何か言います。
声をかけなくてもいい場面
- すれ違っただけのとき
- 相手が普通に仕事をしているだけのとき
- 自分が先に帰るだけのとき
- チャットで用件が終わったあと
このときは Hi. や See you. の一言で十分です。
無理に長い言葉をつけると、かえって距離を感じさせてしまいます。
ねぎらいは、数を打つより、ここぞという場面に一度言うほうがずっと効果があります。
お疲れ様の英語でやりがちな間違い
- You must be tired.=間違いではないが、相手によっては「疲れて見える」と受け取られる
- Good job を目上に使う=上から評価する響きになる。Thank you for your work にする
- Otsukaresama をそのまま使う=日本語を知らない相手には通じない
Good job は上の立場から下へ向けた言葉です。上司に言うと失礼になるので、Thank you for your help. に置き換えてください。
これは日本語の「ご苦労さま」と「お疲れさま」の使い分けとほぼ同じ構造です。
日本語で「ご苦労さま」を上司に使わないのと同じ感覚だと考えれば分かりやすくなります。
お疲れ様の英語まとめ
最後に、そのまま持って行ける4本に絞ります。
- 退社するとき / Have a good night.
- 同僚をねぎらう / Good work today.
- 上司に言う / Thank you for your help today.
- 大変な日だったとき / That was a long day.
この4本があれば、日本語のお疲れさまが出てくる場面のほとんどをまかなえます。
お疲れさまは、無理に一語で訳そうとするほど遠ざかります。
この言葉が担っているのは、相手の労力を認めているという合図です。
英語では、その合図を言葉の中身として出す必要があります。
何を見ていたのか、どこが大変だったと思ったのかを一言足すだけで、日本語より濃いねぎらいになります。
たとえば、遅くまで残っていた同僚には That meeting ran long. Good work today. と言えば、状況を見ていたことまで伝わります。
訳せないと嘆くより、見ていたことを言葉にする。これがお疲れさまの英語のいちばんの近道です。
お疲れ様の英語でよくある質問
お疲れ様の英語を毎日言わないと失礼になりませんか
なりません。英語圏の職場では、毎日全員に声をかける習慣そのものがないからです。
気になるなら、朝の Good morning. と帰りの See you tomorrow. の2回だけ決めておけば十分です。
お疲れ様の英語をオンライン会議の終わりに言うなら
- Thanks everyone. / みなさんありがとうございました。
- Great discussion today. / よい議論でした。
- Thanks for your time. / お時間をありがとうございました。
- Talk to you next week. / また来週。
会議の締めは Thanks everyone. の一言で成立します。長く話すより、短く切り上げるほうが好まれます。
飲み会の乾杯でお疲れ様と言うには
Cheers! が定番です。日本語の「お疲れさまでした、乾杯」とほぼ同じ役割を果たします。
もう少し言葉を足したいときは Cheers to a long week!(長い一週間に乾杯)のように、何に乾杯するかを足します。
何を伝えたいのかを一瞬だけ決めれば、選ぶ文は自然に決まります。
言い換えを口になじませたいときは、AI英会話で口に出して練習するのが早いです。

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