難しいを英語で言おうとすると、difficult しか出てこない人が多いです。
ところが日本語の「難しい」は、作業の大変さにも、理解のしにくさにも、人付き合いの厄介さにも使われます。
さらに「それは難しいですね」と言えば、やんわりした断りにもなります。
難しいの英語は、作業なら hard、理解なら confusing、状況なら tricky。この3分割が出発点です。
私はアメリカ・カリフォルニアに住んでいます。
こちらの会話で difficult が出てくる回数は、思っているよりずっと少ないです。
日常では hard か tricky のほうが圧倒的によく使われます。
difficult は、少し硬く、書き言葉寄りの響きを持っているからです。
この記事では、難しいの英語を場面ごとに分けて、そのまま使える70本をそろえました。断りの「難しい」が通じない理由も、あとで詳しく説明します。
難しいの英語は3つの種類に分かれる
まず、何が難しいのかで整理します。
| 場面 | 日本語 | 英語 |
|---|---|---|
| 作業が大変 | この仕事は難しい | This job is hard. |
| 理解しにくい | 説明が難しい | The explanation is confusing. |
| 状況が厄介 | ややこしい話です | It's tricky. |
| 人が扱いにくい | 気難しい人です | He's difficult to work with. |
| 実現しにくい | それは難しいです | That's not going to work. |
いちばん通じないのが、断りの「難しいです」です。英語で That's difficult. と言うと、断りではなく「大変だね」と受け取られます。
日本語の「難しいですね」には、暗に断る働きがあります。
ところが英語には、その含みがありません。
相手は「難しいけれど、やってくれるのだな」と理解して待ち続けます。
断るつもりなら、断ると分かる言葉を使う必要があります。
これは英語圏で日本人がいちばん誤解を生みやすい場面のひとつです。
迷ったら hard を選んでください。difficult より自然で、ほとんどの場面に収まります。
難しいの英語|作業が大変なときの12本
やることそのものが大変だ、という場面です。
- It's hard. / 難しいです。
- It's really hard. / かなり難しいです。
- It's difficult. / 困難です。
- It's challenging. / 手ごたえがあります。
- It's tough. / きついです。
- It takes a lot of work. / 手間がかかります。
- It's not easy. / 簡単ではありません。
- It's harder than it looks. / 見た目より難しいです。
- It's a lot to take on. / 背負うものが大きいです。
- It's demanding. / 負担が大きいです。
- I'm struggling with it. / 苦戦しています。
- It's next to impossible. / ほぼ無理です。
challenging は、難しいけれど前向きに取り組んでいる、という響きを持ちます。仕事の場面で使うと、印象がよくなります。
同じ状況でも hard と言うか challenging と言うかで、聞こえ方がかなり変わります。
面接や上司との会話では、challenging のほうが好まれます。
I'm struggling with it. は、助けが要ることを伝える言い方です。
英語圏では、困っていることを早めに口に出すほうが評価されます。
黙って抱え込むのは、英語圏の職場では良い態度と見なされません。難しいと分かった時点で言うのが正解です。
難しいの英語|理解しにくいときの10本
話や文章が分かりにくい、という場面です。
- It's confusing. / 分かりにくいです。
- It's hard to follow. / ついていけません。
- It's over my head. / 私には高度すぎます。
- I'm not following. / 話が見えません。
- It doesn't make sense to me. / 腑に落ちません。
- It's complicated. / 複雑です。
- Can you break it down for me? / かみ砕いて説明してもらえますか。
- I'm lost. / 分からなくなりました。
- It's a lot to process. / 一度には飲み込めません。
- That went right over my head. / 今のは理解できませんでした。
difficult ではなく confusing を使うと「私の能力の問題ではなく、説明が分かりにくい」という意味になります。会議で使うと角が立ちません。
It's over my head. は、自分の理解を超えていることを認める言い方です。
謙遜の響きがあるので、専門家相手に使うとちょうどよく収まります。
Can you break it down for me? は、説明をやり直してもらう依頼です。
break down は「分解する」で、細かく分けて説明してほしいという意味になります。
分からないまま進むより、その場で I'm not following. と言うほうが結果的に早く終わります。聞き返すことは恥ではありません。
難しいの英語|状況が厄介なときの10本
込み入っていて、簡単には片づかない状況です。
- It's tricky. / ややこしいです。
- It's complicated. / 複雑です。
- It's a gray area. / 判断が分かれるところです。
- It's messy. / ごちゃごちゃしています。
- There's no easy answer. / 簡単な答えはありません。
- It's a tough call. / 判断が難しいです。
- It's a delicate situation. / 繊細な状況です。
- It's not black and white. / 白黒つけられません。
- We're in a bind. / 板挟みです。
- It's an uphill battle. / 分の悪い戦いです。
tricky は、難しさの中でも「気をつけないと失敗する」という種類を指します。手順が細かい作業や、人間関係が絡む話にぴったりです。
アメリカの会話では、hard と同じくらいよく耳にします。
難しいけれど不可能ではない、という前向きな響きも持っています。
It's a gray area. は、規則がはっきり決まっていない領域を指します。
白でも黒でもない、という比喩がそのまま使われています。
It's complicated. は、これ以上詳しく話したくないときの締めの言葉としても使われます。踏み込まれたくないときに便利です。
難しいの英語|人が扱いにくいときの9本
気難しい人、付き合いにくい人を表す言い方です。
- He's difficult to work with. / 一緒に仕事しにくい人です。
- She's particular. / こだわりが強い人です。
- He's set in his ways. / やり方を変えない人です。
- She's hard to read. / 何を考えているか分かりません。
- He can be a handful. / 手がかかる人です。
- She's high-maintenance. / 気をつかう相手です。
- He's not the easiest person. / 付き合いやすい人ではありません。
- She's picky. / 好みがうるさいです。
- We don't see eye to eye. / 意見が合いません。
人について難しいと言うときは、difficult を使います。物には hard、人には difficult という住み分けがあります。
He's hard. と言うと、性格ではなく体が硬いという意味になってしまいます。
人を評する場面では、この住み分けを守ってください。
He's not the easiest person. は、遠回しな言い方です。
直接 difficult と言うより柔らかく、職場での愚痴に向いています。
人の評価は、本人に伝わる前提で言葉を選んでください。英語圏の職場でも、悪口はいずれ回ります。
難しいの英語|断るときの10本
日本語の「それは難しいです」に当たる、はっきりした断り方です。
- I'm afraid that won't work. / すみませんが難しいです。
- That's not going to work. / それは無理です。
- I don't think we can do that. / それはできないと思います。
- That's outside what we can do. / 対応の範囲外です。
- I wish I could, but I can't. / できればしたいのですが無理です。
- Unfortunately, that's not possible. / 残念ながらできません。
- We'd need more time for that. / それには時間が足りません。
- Let me be honest, that's a stretch. / 正直に言うと、厳しいです。
- I have to pass on this one. / 今回は見送ります。
- Can we look at another option? / 別の案を検討できますか。
断りたいときに It's difficult. と言うのは避けてください。相手は断られたと思わず、返事を待ち続けます。
I'm afraid that won't work. なら、丁寧さを保ったまま断りが伝わります。
I'm afraid は「残念ながら」の意味で、断りの前置きとして定番です。
もう一歩やわらげたいなら、代案をセットにするのが効果的です。
断りのあとに Can we look at another option? と続けるだけで、印象が変わります。
英語圏では、はっきり断ることは失礼ではありません。曖昧にして相手を待たせるほうが、ずっと迷惑だと考えられています。
難しいの英語|難易度を聞く9本
どのくらい難しいのか、を確かめる言い方です。
- How hard is it? / どのくらい難しいですか。
- Is it doable? / できそうですか。
- How long does it take to learn? / 習得にどのくらいかかりますか。
- Is there a trick to it? / コツはありますか。
- What's the hardest part? / いちばん難しいのはどこですか。
- Is it beginner-friendly? / 初心者でも大丈夫ですか。
- On a scale of one to ten? / 10段階だとどのくらいですか。
- Did you find it hard? / 難しかったですか。
- Is it worth the effort? / 苦労するだけの価値はありますか。
Is it doable? は「現実的に可能か」を確かめる短い一言です。仕事の見積もりの場面で非常によく使われます。
doable は do に able が付いた口語の形容詞です。
辞書的には砕けた言葉ですが、職場でも普通に使われています。
What's the hardest part? は、相手の経験を引き出す良い質問です。
これから同じことに取り組む人にとって、いちばん役に立つ情報が返ってきます。
難しさを数字で聞く On a scale of one to ten? は、感覚を共有するのに便利な型です。痛みや忙しさにも同じ形が使えます。
難しいの英語は強さの順番で選ぶ
同じ難しさでも、言葉によって重さが違います。
| 強さ | 表現 | 目安 |
|---|---|---|
| 弱い | It's not easy. | 簡単ではない |
| やや弱い | It's tricky. | ややこしい |
| 普通 | It's hard. | 難しい |
| やや強い | It's really tough. | かなりきつい |
| 強い | It's extremely difficult. | 非常に困難 |
| 最も強い | It's next to impossible. | ほぼ不可能 |
強さを外すと、軽すぎれば真剣さが伝わらず、重すぎれば大げさに見えます。実際にどれだけ時間がかかるかで選ぶのが確実です。
It's next to impossible. は、ほぼ諦めているときの言い方です。
安易に使うと、やる気がないと受け取られるので気をつけてください。
仕事で難しさを伝えるなら、challenging か tricky が無難です。
どちらも「やる気はある」という前提が入っているからです。
難しいの英語でやりがちな間違い6つ
- 断るつもりで It's difficult. =断りと伝わらず、待たれてしまう
- 人に hard を使う=性格ではなく物理的な硬さの意味になる
- 会話で difficult ばかり使う=硬く、書き言葉のように聞こえる
- 理解できないときに difficult = confusing のほうが正確
- I have difficulty のあとに動詞をそのまま置く=ing形が要る
- 困っているのに黙る=英語圏の職場では評価が下がる
いちばん実害が大きいのが、断りのつもりの It's difficult. です。納期や条件の話でこれをやると、話がまったく進みません。
日本語では、断りを言葉にしないほうが丁寧だとされます。
英語では逆で、言葉にしないと伝わらないと考えられています。
I have difficulty understand. は文法として成立しません。
I have difficulty understanding. と ing 形にしてください。
difficulty のあとは ing 形。この一点だけ押さえておけば、難しさを語る英文で文法を外すことはほぼなくなります。
難しいの英語を使う会話例
実際の流れの中で見ると、使い分けがはっきりします。
- 資格の勉強 / It's harder than it looks.(見た目より難しいです)
- 会議で / Sorry, I'm not following. Can you break it down?(すみません、かみ砕いてもらえますか)
- 納期の相談 / I'm afraid that won't work. We'd need more time.(難しいです、時間が足りません)
- 同僚の話 / He's not the easiest person to work with.(少し付き合いにくい人です)
- 手順の説明 / It's tricky, so follow the steps carefully.(ややこしいので手順どおりに)
- 難易度を聞く / Is it doable in two weeks?(2週間でできそうですか)
6つの場面で、hard・confusing・tricky・difficult・won't work が使い分けられました。日本語ならすべて「難しい」で済む場面です。
この差を埋めるコツは、何が難しいのかを先に決めることです。
作業なのか、理解なのか、状況なのか、それとも断りたいのか。
難しいの英語でよくある質問
難しいの英語でhardとdifficultはどう違いますか
意味はほぼ同じですが、hard のほうが口語的でよく使われます。
difficult は少し硬く、書き言葉や正式な場面に寄ります。
ただし人について言うときだけは、difficult のほうが自然です。
難しいの英語でやんわり断るには
I'm afraid that won't work. が定番です。丁寧さを保ったまま、断りだとはっきり伝わります。
そのあとに代案を出せば、関係を損ないません。
難しいの英語をビジネスメールで書くには
This may be challenging given the timeline. のように、理由を添えるのが定番です。
難しいとだけ書くより、何が障害かを1つ書くほうが話が進みます。
英語の勉強が難しいと言うには
- English is hard for me. / 英語は私には難しいです。
- I struggle with listening. / リスニングが苦手です。
- Pronunciation is the hardest part. / 発音がいちばん難しいです。
どこが難しいかを具体的に言うと、相手が助け方を分かってくれます。
難しいの英語をチャットで短く書くには
tough one や tricky が単独で使われます。
仕事のチャットでは That might be tricky. のように文の形にするほうが無難です。
challengingは前向きな言葉ですか
前向きです。難しいけれど取り組む価値がある、という含みを持ちます。
面接で苦労した経験を話すときに使うと、印象がよくなります。
難しいの英語を子どもに教えるなら
It's hard. と It's tricky. の2つから始めます。
アメリカの学校では、難しいと言ったあとに Can you help me? まで言うよう教えます。
難しいと言われたときは何と返しますか
What's making it hard? と聞き返すのがいちばん建設的です。
難しさの中身が分かれば、手伝える部分も見えてきます。
ただ同情するより、相手にとって役に立つ返し方になります。
難しいの英語で前向きに聞こえる言い方はありますか
It's challenging, but doable. が使いやすい形です。
難しさを認めながら、できると伝えられるので、仕事の場面で重宝します。
難しいの英語まとめ
最後に5本に絞ります。
- 作業が大変 / It's hard.
- 理解しにくい / It's confusing.
- 状況が厄介 / It's tricky.
- 人が扱いにくい / He's difficult to work with.
- 断る / I'm afraid that won't work.
この5本があれば、日本語の「難しい」が出てくる場面のほぼ全てをカバーできます。
難しいの英語でいちばん損をするのは、断りのつもりで It's difficult. と言ってしまうことです。
相手は断られたと思わず、こちらの返事をずっと待ち続けます。
結果として、納期が過ぎてから話がこじれることになります。
断るなら、断ると分かる言葉を選んでください。
迷ったときは hard を選んでください。難しさを伝えるだけなら、これで外すことはありません。
もう一つ覚えておきたいのが、難しいと言ったあとに何を続けるかです。
英語圏では、難しいで終わらせる話し方はあまり好まれません。
難しい、だから助けてほしい、あるいは、だから別の案はどうか。
この続きまでを一息で言えると、相手の反応がまったく変わります。
頭で分かっていても、とっさに口から出るかどうかは別の話です。実際に声に出す回数だけが、この使い分けを体に入れてくれます。
実際の会話で選び分ける練習をするのが近道です。AI英会話で口に出して練習するのがおすすめです。
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