すみませんを英語で言おうとすると、Sorry. しか出てこない人が多いです。
ところが日本語の「すみません」は、謝るときだけでなく、人を呼び止めるときにも、お礼を言うときにも、人の前を通るときにも使われます。
ひとつの言葉が四役も五役もこなしているので、対応する英語がひとつに決まらないのです。
すみませんの英語は、謝るなら I'm sorry、呼び止めるなら Excuse me、お礼なら Thank you。この3分割が出発点です。
私はアメリカ・カリフォルニアに住んでいます。
日本語の「すみません」をぜんぶ Sorry. に置き換えて話していると、必要のない場面でずっと謝っている人になってしまいます。
たとえば、店員さんを呼ぶときに Sorry. と言うと、何か悪いことをしたのかと怪訝な顔をされます。
荷物を持ってもらったときに Sorry. と言えば、相手は「せっかく手伝ったのに、なぜ謝られるのだろう」と戸惑います。
この記事では、すみませんの英語を場面ごとに分けて、そのまま口に出せる形で55本そろえました。上から順に読めば、どの場面でどれを使えばいいかが迷わず決まります。
すみませんの英語は3つの役割に分かれる
まず、日本語の「すみません」が担っている役割を整理します。
| 場面 | 日本語 | 英語 |
|---|---|---|
| 迷惑をかけて謝る | すみませんでした | I'm sorry. |
| 人を呼び止める | すみません(ちょっといいですか) | Excuse me. |
| 親切にしてもらった | すみません(ありがとうございます) | Thank you. |
| 人の前を通る | すみません(通ります) | Excuse me. |
| 聞き取れなかった | すみません(もう一度) | Sorry? |
この3つを取り違えると、会話の空気がずれます。とくに「お礼のすみません」を Sorry. で言うのは、日本語話者にいちばん多い癖です。
英語の Sorry. は、自分に非があると認める言葉です。
日本語の「すみません」のように、場をなごませたり、声をかけたりする機能は持っていません。
そのため、非がないのに連発すると「自信のない人」「何かやましいことがある人」という印象を与えてしまいます。
逆に Excuse me. は、謝罪の意味をまったく含みません。
「これから声をかけます」「これから前を通ります」という予告の合図です。
迷ったら Excuse me. を選んでください。謝罪の意味が入っていないぶん、場面を外しても失礼になりません。
すみませんの英語|謝るときの12本
本当に自分に非があるときの言い方です。
- I'm sorry. / すみません。
- I'm so sorry. / 本当にすみません。
- I'm really sorry about this. / この件は本当に申し訳ないです。
- My apologies. / 失礼しました。
- I apologize. / お詫びします。
- That was my fault. / 私のミスです。
- That's on me. / 私の責任です。
- I apologize for the delay. / 遅れてすみません。
- Sorry to keep you waiting. / お待たせしてすみません。
- Sorry about that. / さっきはすみません。
- I didn't mean to do that. / わざとではないんです。
- It won't happen again. / 二度としません。
謝罪の重さは Sorry → I'm sorry → I'm so sorry → My apologies → I apologize の順に上がります。仕事の場面では My apologies が無難です。
Sorry about that. は、軽いミスをその場で流すときの言い方です。
肩がぶつかった、少し遅れた、聞き間違えた、という程度ならこれで十分です。
逆に、相手に実害が出たときに Sorry about that. で済ませると、軽く見ていると受け取られます。
That's on me. は「その責任は私にある」という意味で、口語でとてもよく使われます。
チームの仕事で誰のミスか分からない空気になったとき、これを言える人は一気に信頼されます。
英語の謝罪は、言葉そのものより「次にどうするか」がセットになって初めて完成します。I'm sorry. のあとに I'll fix it right away. を続けてください。
すみませんの英語|人を呼び止めるときの10本
店員さんに声をかける、道を聞く、忙しい人に話しかける、という場面です。
- Excuse me. / すみません。
- Excuse me, do you have a minute? / すみません、少しいいですか。
- Sorry to bother you. / お忙しいところすみません。
- Sorry to interrupt. / 話の途中にすみません。
- Can I ask you something? / ちょっと聞いてもいいですか。
- Excuse me, could you help me? / すみません、手伝ってもらえますか。
- Hi, quick question. / すみません、ひとつだけ。
- Do you have a second? / 今ちょっといいですか。
- Sorry, is this seat taken? / すみません、この席空いていますか。
- Excuse me, I think you dropped this. / すみません、これ落としましたよ。
アメリカの店で店員を呼ぶときは Excuse me. が基本です。声を張る必要はなく、目を合わせて普通の音量で言えば必ず気づいてもらえます。
日本のように手を挙げて大きな声で呼ぶ習慣はありません。
アイコンタクトが取れた時点で、相手はもう「用がある人だ」と認識しています。
Sorry to bother you. は、相手が作業中や会話中のときに前置きとして使います。
この一言があるだけで、割り込んだ感じがかなりやわらぎます。
Sorry to interrupt. は、複数人が話しているところに入るときの定番です。
会議中に発言を差し込むときにも、そのまま使えます。
ここでの Sorry は謝罪ではなく「恐れ入りますが」に近い枕詞です。Sorry to+動詞の形で覚えておくと、そのまま応用がききます。
すみませんの英語|お礼の意味で使うときの8本
日本語でいちばん独特なのが、この「感謝のすみません」です。
- Thank you so much. / すみません、ありがとうございます。
- That's so kind of you. / ご親切にすみません。
- I really appreciate it. / 本当に助かります。
- You didn't have to. / そこまでしてもらってすみません。
- Thanks for going out of your way. / わざわざすみません。
- You're a lifesaver. / 助かりました、すみません。
- I owe you one. / 借りができました。
- Thanks for waiting. / お待たせしてすみません(待ってくれてありがとう)。
日本語の「すみません」が感謝の意味で出てきたときは、迷わず Thank you に置き換えてください。ここで謝ると、相手はかえって困ります。
You didn't have to. は「そこまでしなくてよかったのに」という驚きと感謝を同時に伝えます。
お土産をもらったとき、思いがけず送ってもらったときなどに、そのまま使える一言です。
ただし言い方によっては「余計なことを」と聞こえるので、必ず笑顔とセットで言ってください。
Thanks for waiting. は、お待たせした側が言う言葉です。
日本語では「お待たせしてすみません」と謝りますが、英語では「待ってくれてありがとう」と感謝に変えるほうが自然です。
謝罪を感謝に言い換えるのは、英語圏でとても評価される話し方です。同じ状況でも、相手に与える印象が正反対になります。
すみませんの英語|人の前を通るときの8本
電車、スーパーの通路、劇場の座席など、体をぶつけそうな場面です。
- Excuse me. / すみません、通ります。
- Coming through. / 通らせてください。
- Behind you. / 後ろ通ります。
- On your left. / 左を通ります。
- May I get by? / 前を失礼します。
- Sorry, can I squeeze past? / すみません、通してください。
- Pardon me. / 失礼します。
- Is this my stop? Excuse me. / 降ります、すみません。
スーパーの通路で人の後ろを通るとき、アメリカでは Behind you. と声をかけます。ぶつかる事故を防ぐための合図で、謝罪ではありません。
飲食店の厨房やカフェのカウンター裏では、この一言が安全確認として徹底されています。
熱いものを持って動く人がいるので、黙って後ろを通るのは危険だからです。
Pardon me. は Excuse me. より少し丁寧で、年上の人や初対面の人によく使われます。
ただし、聞き返すときの Pardon? とは意味が違います。
語尾を下げれば「失礼します」、語尾を上げれば「もう一度言ってください」になるので、そこだけ気をつけてください。
通り抜けの場面で Sorry. を使っても通じますが、Excuse me. のほうが圧倒的に自然です。謝る場面ではないからです。
すみませんの英語|聞き返すときの7本
相手の言葉が聞き取れなかったときの「すみません、もう一度」です。
- Sorry? / すみません、もう一度。
- Pardon? / もう一度お願いします。
- Come again? / もう一度いいですか。
- Could you say that again? / もう一度言ってもらえますか。
- Could you speak a little slower? / もう少しゆっくりお願いします。
- Sorry, I didn't catch that. / すみません、聞き取れませんでした。
- What was that again? / 今のもう一度?
聞き返すときは What? 単独を避けてください。日本語の「は?」に近い響きで、相手をきつく感じさせます。
語尾を上げた Sorry? がいちばん安全で、どんな相手にも使えます。
Sorry, I didn't catch that. は「あなたの発音が悪い」ではなく「私が拾えなかった」という言い方です。
責任を自分側に置いているので、何度使っても角が立ちません。
電話や騒がしい場所では、この一言を先に用意しておくと会話が途切れません。
聞き返すことは失礼ではありません。分からないまま話を進めるほうが、あとで大きな誤解になります。
すみませんの英語|ビジネスで使う10本
メールや会議で使う、少し硬めの言い方です。
- I apologize for the inconvenience. / ご迷惑をおかけしてすみません。
- Apologies for the late reply. / 返信が遅れてすみません。
- Sorry for the confusion. / 分かりにくくてすみません。
- Thank you for your patience. / お待たせして申し訳ありません。
- I'm afraid I have to decline. / すみませんが、お断りします。
- I'm afraid that won't work for us. / すみませんが、それは難しいです。
- Sorry to chase you on this. / 催促してすみません。
- Please excuse the typo. / 誤字失礼しました。
- I take full responsibility. / 私の責任です。
- Thanks for bearing with us. / お付き合いいただきすみません。
ビジネスの謝罪で強いのは I apologize と I'm afraid の2つです。I'm afraid は「すみませんが」という断りの前置きとして機能します。
Thank you for your patience. は、待たせたことを感謝で返す言い方です。
Sorry for the wait. より前向きに響くので、顧客対応の現場で好まれます。
Sorry to chase you on this. は、返事が来ない相手への催促です。
chase は「追いかける」ですが、ここでは「リマインドする」という意味で使われます。
この一言を頭に置くだけで、催促のメールが角のない文面になります。
メールでは Sorry を文頭で繰り返さないでください。1通に1回までが目安で、それ以上は弱く見えます。
すみませんの英語は強さの順番で選ぶ
同じ謝罪でも、言葉によって重さがまったく違います。
| 強さ | 表現 | 使う場面 |
|---|---|---|
| 軽い | My bad. | 友人同士の小さなミス |
| 軽い | Sorry about that. | ぶつかった・言い間違えた |
| 普通 | I'm sorry. | 相手に迷惑がかかった |
| 強い | I'm so sorry. | 相手が困った・傷ついた |
| 硬い | My apologies. | 仕事の相手・目上の人 |
| 最も硬い | I sincerely apologize. | 正式な謝罪・書面 |
強さを外すと、軽すぎれば無礼に、重すぎれば大げさに見えます。相手が実際に困ったかどうかで選ぶのがいちばん確実です。
My bad. は非常にカジュアルな表現です。
同僚や友人には自然ですが、顧客や上司に使うと軽く見られます。
I sincerely apologize. は書面でこそ力を発揮します。
会話で使うと芝居がかって聞こえることがあるので、口頭なら I'm truly sorry. のほうが自然です。
すみませんの英語でやりがちな間違い6つ
- Sorry を感謝の場面で使う=相手が「何を謝っているのか」と戸惑う
- Sorry を呼びかけに使う=いきなり謝られたと受け取られる
- Excuse me を謝罪に使う=謝っていないことになる
- I'm sorry for のあとに動詞をそのまま置く=for のあとは名詞かing形
- What? で聞き返す=日本語の「は?」に近くきつい
- 1つの会話で Sorry を5回以上言う=自信がないと見られる
事故のあとに Sorry. と言うと、非を認めたと受け取られる場面があります。アメリカでは、状況が分かるまで謝らないという考え方が一般的です。
これは冷たいのではなく、事実確認を先にするという習慣です。
相手を気づかいたいときは Are you okay? と聞くほうが自然に伝わります。
I'm sorry for late. は文法として成立しません。
I'm sorry for being late. か I'm sorry I'm late. のどちらかにしてください。
for のあとは名詞かing形。この一点だけ押さえておけば、謝罪の英文で文法を外すことはほぼなくなります。
すみませんの英語を使う会話例
実際の流れの中で見ると、使い分けがはっきりします。
- 店員を呼ぶ / Excuse me, could I get the check?(すみません、お会計をお願いします)
- ぶつかった / Oh, sorry about that!(あ、すみません)
- 拾ってもらった / Thank you so much, that's so kind.(すみません、ありがとうございます)
- 聞き取れない / Sorry, I didn't catch that.(すみません、もう一度)
- 会議に遅れた / My apologies for being late.(遅れてすみません)
- 断る / I'm afraid I can't make it.(すみませんが、行けません)
6つの場面で、使う言葉が4種類に分かれました。日本語ならすべて「すみません」で済む場面です。
この差を埋めるコツは、口を開く前に「自分は今、謝りたいのか」を一度だけ確認することです。
謝りたいなら Sorry、それ以外ならまず Excuse me か Thank you を疑ってください。
すみませんの英語でよくある質問
すみませんとexcuse meはどう違いますか
Excuse me. は謝罪ではなく「これから声をかけます」という合図です。
非を認める意味は入っていないので、呼びかけと通り抜けに安心して使えます。
一方 Sorry. は非を認める言葉なので、用がないのに言うと不自然になります。
すみませんの英語をビジネスメールで書くには
I apologize for the inconvenience. が定番です。Sorry より硬く、責任を引き受ける響きになります。
返信が遅れたときは Apologies for the late reply. の形が短くて使いやすいです。
すみませんを連発しても大丈夫ですか
英語では避けたほうがいいです。
謝る回数が多いほど、責任があると受け取られやすくなります。
謝る場面を一度に絞って、あとは Thank you に替えるとちょうどよくなります。
聞き取れなかったときのすみませんは何と言いますか
- Sorry? / すみません、もう一度。
- Come again? / もう一度お願いします。
- Could you say that again? / もう一度言ってもらえますか。
What? と単独で返すときつく聞こえるので、語尾を上げた Sorry? のほうが安全です。
すみませんの英語をチャットで短く書くには
sry や my bad が使われます。my bad は「私のミスです」という軽い認め方で、友人同士で定番です。
仕事のチャットでは略さず Sorry, my mistake. と書くほうが無難です。
お店ですみませんと呼ぶとき、手を挙げますか
アメリカでは手を挙げて呼ぶ習慣はほとんどありません。
目を合わせて Excuse me. と言えば十分で、そのほうが上品に見えます。
すみませんの英語で子どもに教えるなら
Excuse me. と Sorry. と Thank you. の3つを場面で分けて教えます。
アメリカの学校では、人の前を通るときの Excuse me. をとくに丁寧に指導します。
すみませんの英語まとめ
最後に5本に絞ります。
- 謝る / I'm sorry.
- 呼び止める / Excuse me.
- お礼 / Thank you so much.
- 前を通る / Excuse me.
- 聞き返す / Sorry?
この5本があれば、日本語の「すみません」が出てくる場面のほぼ全てをカバーできます。
すみませんの英語でいちばん損をするのは、感謝の場面で謝ってしまうことです。
本当は嬉しいのに、申し訳なさそうに見えてしまうからです。
口から「すみません」が出そうになったら、謝りたいのか、お礼を言いたいのかを一度だけ考えてみてください。
お礼なら Thank you、謝罪なら I'm sorry、それ以外はだいたい Excuse me で足ります。
迷ったときは Excuse me. を選んでください。謝罪の意味が入っていないぶん、外しても失礼になりません。
もう一つ覚えておきたいのが、謝ったあとの行動です。
英語圏では、謝罪の言葉よりも「次にどうするか」を言うほうが信頼されます。
I'm sorry. のあとに I'll fix it right away. と続ければ、それだけで印象が変わります。
謝って終わりにせず、直す約束までを一息で言うのが英語の作法です。
頭で分かっていても、とっさに口から出るかどうかは別の話です。実際に声に出す回数だけが、この3つの使い分けを体に入れてくれます。
実際の会話で選び分ける練習をするのが近道です。AI英会話で口に出して練習するのがおすすめです。
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