発音記号を見ても、どこから手をつければいいのか分からないという声をよく聞きます。
母音も子音も一度に目に入ってきて、記号の形も見慣れないものばかりだからです。
ただ、覚える順番さえ決めてしまえば、想像よりずっと早く終わります。
発音記号の覚え方は、母音が先、子音は後。母音は日本語に無い音が多く、ここを飛ばすと単語がいつまでも聞き取れません。
私はアメリカ・カリフォルニアに住んでいます。
こちらで暮らしていて感じるのは、通じないときの原因の多くが母音にあるということです。
子音の細かい差より先に、母音の作り分けが効いてきます。
この記事は、アメリカ英語(一般米語)を基準に書いています。イギリス英語と差が出るところは、そのつど「アメリカ英語では」「イギリス英語では」と書き分けます。
発音記号の覚え方は母音からでよい
最初に、全体の順番だけ決めてしまいます。
| 順番 | 覚えるもの | 理由 |
|---|---|---|
| 1番目 | 短い母音と長い母音 | 日本語に無い音が集中している |
| 2番目 | あいまい母音 /ə/ | 英語でいちばん登場回数が多い |
| 3番目 | r の色がついた母音 | アメリカ英語の印象を決める |
| 4番目 | 二重母音 | 1番目の音がわかれば自動で読める |
| 5番目 | 子音 | 大半はローマ字の読み方に近い |
子音を最後に回すのは、手を抜くためではありません。子音記号の多くは /p/ /b/ /t/ /d/ /k/ /m/ /n/ /s/ /z/ のようにローマ字と同じ形で、覚える負担が軽いからです。
つまり、最初に重いほうを片づけてしまう順番になっています。
母音の記号は、日本語の「アイウエオ」に当てはめられないものが並びます。
ここを曖昧なままにすると、辞書を引くたびに読み飛ばすことになります。
発音記号は、覚える対象というより「読めるようにする道具」です。全部を暗記しなくても、辞書の表記を見て音が浮かべば役目は果たしています。
発音記号を覚えると何が変わるか
覚える前に、何が手に入るのかをはっきりさせておきます。
- 初めて見る単語を、辞書だけで正しく読めるようになる
- 聞き取れなかった音を、記号で言語化して復習できる
- 似た単語(sheep と ship など)の差が、耳ではなく目で確認できる
- アクセントの位置が記号から読み取れる
- カタカナに置き換えるくせが自然に抜けていく
- アメリカ英語とイギリス英語の違いが、辞書の上で見分けられる
いちばん大きいのは、カタカナに逃げなくなることです。発音記号を読めるようになると、音を日本語の枠に押し込めずに済みます。
たとえば cut を「カット」と覚えると、母音は日本語の「ア」に固定されます。
けれど辞書には /kʌt/ と書かれていて、cat の /kæt/ とは別の記号です。
記号が違うということは、口の形が違うということです。
カタカナでは同じでも、発音記号では別物として区別されます。この差に気づけることが、覚える最大の見返りです。
発音記号の全体像は母音・子音・二重母音に分かれる
先に地図を見せます。
| 分類 | 主な記号 | おおよその数 |
|---|---|---|
| 短い母音 | /ɪ/ /e/ /æ/ /ʌ/ /ʊ/ /ə/ | 6前後 |
| 長い母音 | /iː/ /ɑː/ /ɔː/ /uː/ /ɜːr/ | 5前後 |
| 二重母音 | /eɪ/ /aɪ/ /ɔɪ/ /aʊ/ /oʊ/ | 5前後 |
| 子音 | /p b t d k ɡ f v θ ð s z ʃ ʒ tʃ dʒ m n ŋ l r j w h/ | 24前後 |
数え方は辞書によって違うため、「全部で何個」と断定はしません。主要なものだけなら、上の表におさまる範囲です。
辞書によっては /ɜːr/ を /ɝ/ と書いたり、/ər/ を /ɚ/ と書いたりします。
表記が違うだけで、指している音は同じです。
そのため、まず自分が使う辞書を1冊決めてしまうのが近道になります。
辞書をあちこち変えると、同じ音に別の記号が出てきて混乱します。覚えている間は、1つの辞書の表記に統一してください。
記号の中には、音ではなく情報を表すものもあります。
- ː = 長く伸ばす印(/iː/ の ː がこれ)
- ˈ = 第一アクセント。直後の音節を強く読む
- ˌ = 第二アクセント。ˈ より弱く置く
- ( ) = その音が省かれることがある
ˈ の位置を読み飛ばさないでください。computer /kəmˈpjuːtər/ のように、強く読む場所が変わると単語が別の響きになります。
発音記号の母音の覚え方は口の開き方で並べる
母音は、記号を単体で眺めても頭に入りません。
口の開き具合の順に並べると、一気に整理できます。
| 記号 | 口の感じ | 例の単語 |
|---|---|---|
| /iː/ | 口を横に引いて狭く | sheep /ʃiːp/ |
| /ɪ/ | /iː/ より力を抜いて短く | ship /ʃɪp/ |
| /e/ | 「エ」に近い | bed /bed/ |
| /æ/ | 「エ」の口で「ア」を出す | cat /kæt/ |
| /ʌ/ | 口をあまり開けない短い「ア」 | cut /kʌt/ |
| /ɑː/ | 大きく開けた「アー」 | hot /hɑːt/ |
| /ɔː/ | 唇を丸めた「オー」 | thought /θɔːt/ |
| /ʊ/ | 短く軽い「ウ」 | book /bʊk/ |
| /uː/ | 唇を突き出した「ウー」 | food /fuːd/ |
| /ə/ | 力の抜けた弱い音 | about /əˈbaʊt/ |
表の「口の感じ」は、あくまで日本語話者向けの手がかりです。日本語の音とぴったり同じではありませんので、最後は音声で確かめてください。
この10個が読めるようになるだけで、辞書の見え方が変わります。
英語の単語の大半は、この範囲の母音で組み立てられているからです。
まずは表を手元に置いて、知っている単語を引いてみてください。
覚え方のコツは、記号1つにつき「代表する単語」を1つだけ決めることです。/æ/ なら cat、/ʌ/ なら cut と紐づけてしまいます。
記号を見たときに、単語が先に浮かべば音は思い出せます。
逆に、記号だけを眺めて暗記しようとすると定着しません。
アメリカ英語とイギリス英語で差が出るのは /ɑː/ のところです。hot はアメリカ英語では /hɑːt/、イギリス英語では /hɒt/ と書かれます。
発音記号でつまずく /ɪ/ と /iː/ の覚え方
日本語話者がいちばん最初につまずくのが、この2つです。
- sheep /ʃiːp/(羊) / ship /ʃɪp/(船)
- eat /iːt/(食べる) / it /ɪt/(それ)
- feel /fiːl/(感じる) / fill /fɪl/(満たす)
- seat /siːt/(座席) / sit /sɪt/(座る)
日本語の「イ」は /iː/ に近く、/ɪ/ に当たる音は日本語にありません。だから /ɪ/ を意識しないと、両方とも「イ」になってしまいます。
/ɪ/ は、口を横に引かず、力を抜いて短く出す音です。
「イ」と「エ」の中間あたりをイメージすると近づきます。
長さの差だけだと思って伸ばしても、ネイティブには別の音に聞こえません。
差は長さではなく、口の力の入れ方にあります。/iː/ は口角を横に張り、/ɪ/ はゆるめる、と覚えてください。
この2つは、英語の中でも登場する回数がとても多い母音です。
先にここを片づけておくと、あとの学習がずいぶん楽になります。
発音記号でつまずく /æ/ と /ʌ/ と /ɑː/ の覚え方
カタカナにすると3つとも「ア」になってしまう組です。
| 記号 | 例 | 口の作り方 |
|---|---|---|
| /æ/ | cat /kæt/、hat /hæt/、bad /bæd/ | 「エ」の口の形のまま「ア」を出す |
| /ʌ/ | cut /kʌt/、hut /hʌt/、bud /bʌd/ | 口をあまり開けず短く切る |
| /ɑː/ | hot /hɑːt/、father /ˈfɑːðər/ | あくびのように大きく開ける |
見分ける順番は、まず口の開きです。いちばん開くのが /ɑː/、いちばん開かないのが /ʌ/、その中間で横に広がるのが /æ/ になります。
/æ/ は、日本語話者にとっていちばん作りにくい母音かもしれません。
「ア」と「エ」を同時に出すような、平たい響きになります。
cat を「キャット」と書くのは、この平たさを伝えようとした結果です。
ただし「キャ」と読むと日本語の拗音になってしまいます。/kæ/ は1つの母音であって、「キ」と「ャ」の2段構えではありません。
/ʌ/ は、力を抜いて短く出せば近い音になります。
cut、but /bʌt/、love /lʌv/ のように、よく使う単語にたくさん入っています。
イギリス英語では hot が /hɒt/ と書かれ、唇を丸めた響きになります。アメリカ英語の /hɑːt/ は唇を丸めずに大きく開ける音です。
発音記号のあいまい母音 /ə/ の覚え方
ここが、発音記号の中でいちばん見返りの大きいところです。
/ə/ はシュワーと呼ばれ、アクセントの無い音節に現れます。
- about /əˈbaʊt/ / 最初の a が /ə/
- banana /bəˈnænə/ / 1つ目と3つ目の a が /ə/
- computer /kəmˈpjuːtər/ / 最初の o が /ə/
- problem /ˈprɑːbləm/ / 2つ目の e が /ə/
- again /əˈɡen/ / 最初の a が /ə/
綴りの母音字が何であっても、アクセントが無ければ /ə/ に弱まります。a でも o でも e でも同じ音になるのが、この記号の面白いところです。
日本語には、こういう「弱い母音」がありません。
日本語では、どの音もほぼ同じ強さで発音されるからです。
だから banana を「バナナ」と3拍そろえて読んでしまいます。
/bəˈnænə/ で強いのは真ん中だけです。前後は力を抜いて、ほとんど独立した音として聞こえないくらいで問題ありません。
この弱める感覚がつかめると、英語らしいリズムが出てきます。
そして同時に、ネイティブの速い英語も聞き取りやすくなります。
聞き取れなかった部分の多くは、/ə/ に弱まった音だからです。
覚え方は簡単で、ˈ の付いていない母音は /ə/ を疑うだけです。辞書を引くとき、この視点で見ると一気に見通しがよくなります。
発音記号のr音 /ɜːr/ と /ər/ の覚え方
アメリカ英語らしさが、いちばん出る部分です。
| 記号 | 例 | 特徴 |
|---|---|---|
| /ɜːr/ | bird /bɜːrd/、work /wɜːrk/、girl /ɡɜːrl/ | アクセントのある r 音 |
| /ər/ | teacher /ˈtiːtʃər/、water /ˈwɔːtər/ | アクセントの無い弱い r 音 |
| /ɑːr/ | car /kɑːr/、park /pɑːrk/ | 大きく開けてから r |
| /ɔːr/ | door /dɔːr/、more /mɔːr/ | 唇を丸めてから r |
辞書によっては /ɜːr/ を /ɝ/、/ər/ を /ɚ/ と書きます。形が違うだけで同じ音なので、驚かなくて大丈夫です。
r の音は、舌先をどこにも当てないのがポイントです。
日本語のラ行は舌先が上あごに触れますが、英語の r は触れません。
舌を少し奥へ引いて、口の中で浮かせたまま声を出します。
/ɜːr/ は、口の中で舌を丸めた状態のまま長く保つ音です。bird を「バード」と読むと、この舌の形が抜け落ちてしまいます。
ここでアメリカ英語とイギリス英語の差が大きく出ます。
アメリカ英語では car を /kɑːr/ と書き、語末の r を実際に響かせます。
イギリス英語では /kɑː/ と書かれ、r は発音されません。
辞書を引いたときに r があるか無いかで、どちらの英語の表記を見ているかが判別できます。これは発音記号を覚えた人だけが使える手がかりです。
発音記号の二重母音の覚え方は前半の音で決まる
二重母音は、名前ほど難しくありません。
- /eɪ/ / day /deɪ/、make /meɪk/、name /neɪm/
- /aɪ/ / time /taɪm/、my /maɪ/、five /faɪv/
- /ɔɪ/ / boy /bɔɪ/、coin /kɔɪn/、join /dʒɔɪn/
- /aʊ/ / now /naʊ/、house /haʊs/、down /daʊn/
- /oʊ/ / go /ɡoʊ/、home /hoʊm/、know /noʊ/
二重母音は前半に重みがあり、後半は軽く添えるだけです。/eɪ/ なら「エ」が主役で、「イ」は消えかけるくらいで構いません。
日本語で「エイ」と2拍に分けると、間延びして聞こえます。
1つの音として、なめらかにつなげるのが正解です。
記号が2文字でも、拍は1つと考えてください。
/oʊ/ はアメリカ英語の表記です。イギリス英語では同じ音が /əʊ/ と書かれ、出だしが /ə/ に近い響きになります。
go をアメリカ英語で /ɡoʊ/、イギリス英語で /ɡəʊ/ と書くわけです。
この1文字の差が、両者の印象をかなり変えています。
発音記号の子音の覚え方はローマ字との差だけ見る
子音は、知らない記号だけを拾えば終わります。
| 記号 | 読み方の目安 | 例 |
|---|---|---|
| /θ/ | 舌先を上下の歯で軽く挟む | think /θɪŋk/ |
| /ð/ | /θ/ と同じ形で声を出す | this /ðɪs/ |
| /ʃ/ | 「シュ」に近い | she /ʃiː/ |
| /ʒ/ | /ʃ/ に声を足した音 | measure /ˈmeʒər/ |
| /tʃ/ | 「チ」に近い | cheese /tʃiːz/ |
| /dʒ/ | 「ジ」に近い | jump /dʒʌmp/ |
| /ŋ/ | 鼻に抜ける「ング」 | sing /sɪŋ/ |
| /j/ | 「ヤ行」の子音 | yes /jes/ |
| /ɡ/ | 「ガ行」の子音 | go /ɡoʊ/ |
特に注意したいのが /j/ です。ローマ字の感覚だと「ジ」に見えますが、発音記号では yes の頭の音を表します。
残りの /p b t d k f v s z m n l r w h/ は、ローマ字の読み方に近い音です。
つまり、新しく覚える必要があるのは上の表の9つ前後になります。
母音に比べれば、負担はずっと軽いはずです。
/ɡ/ の形にも慣れておいてください。発音記号では、キーボードの g とは少し違う形の文字が使われます。
/θ/ と /ð/ は、口の形が同じで声の有無だけが違います。
のどに手を当てて、震えれば /ð/、震えなければ /θ/ です。
この「声の有無だけが違うペア」は、ほかにもたくさんあります。
/p/ と /b/、/t/ と /d/、/k/ と /ɡ/、/f/ と /v/、/s/ と /z/、/ʃ/ と /ʒ/ が同じ関係です。ペアで覚えると、記号の数が半分に感じられます。
発音記号の /l/ と /r/、/θ/ と /s/、/f/ と /h/ の見分け方
日本語話者が混同しやすい組を、まとめて片づけます。
| 組 | 例 | 舌と唇 |
|---|---|---|
| /l/ と /r/ | light /laɪt/ / right /raɪt/ | /l/ は舌先を上あごに当てる、/r/ は当てない |
| /θ/ と /s/ | think /θɪŋk/ / sink /sɪŋk/ | /θ/ は舌先が歯に触れる、/s/ は触れない |
| /f/ と /h/ | food /fuːd/ / hood /hʊd/ | /f/ は下唇に前歯を当てる、/h/ は息だけ |
| /b/ と /v/ | best /best/ / vest /vest/ | /b/ は唇を閉じる、/v/ は下唇に前歯 |
この4組は、耳で覚えようとすると時間がかかります。舌と唇のどこが触れるかを先に決めてしまうほうが、はるかに早く身につきます。
/l/ は、舌先を上の前歯の裏にしっかり当てて声を出します。
/r/ は、どこにも当てずに舌を浮かせたまま出します。
日本語のラ行はこの中間あたりにあるので、どちらにも聞こえてしまいます。
鏡を見ながら口の中を確認してください。発音記号は口の動きの設計図なので、形が合えば音も合います。
/θ/ は、舌先を上下の歯で軽く挟んで息を通します。
強く噛む必要はなく、触れている程度で十分です。
/f/ と /h/ の混同は、日本語の「フ」が原因です。
日本語の「フ」は唇を丸めて息を出す音で、英語の /f/ とは作り方が違います。/f/ では前歯を下唇に当ててください。
発音記号の覚え方を1週間で終える手順
ここまでの内容を、日割りにします。
| 日 | やること | 目安 |
|---|---|---|
| 1日目 | 短い母音 /ɪ/ /e/ /æ/ /ʌ/ /ʊ/ を代表単語つきで覚える | 20分 |
| 2日目 | 長い母音 /iː/ /ɑː/ /ɔː/ /uː/ を足す | 20分 |
| 3日目 | /ə/ を集中的に。辞書で10語引いて印をつける | 25分 |
| 4日目 | /ɜːr/ /ər/ /ɑːr/ /ɔːr/ の r 音をまとめる | 20分 |
| 5日目 | 二重母音 /eɪ/ /aɪ/ /ɔɪ/ /aʊ/ /oʊ/ を音読する | 15分 |
| 6日目 | 子音のうちローマ字と違う9つだけを覚える | 20分 |
| 7日目 | 知らない単語を10語引き、記号だけで読んでみる | 30分 |
7日目が本番です。記号だけを見て読めたかどうかを、音声で答え合わせしてください。ここで初めて、覚えた記号が道具に変わります。
1日20分という時間は、短く見えるかもしれません。
けれど発音記号は、量より接触回数で定着していきます。
一度に3時間やるより、毎日20分のほうが残ります。
そして1週間で終わらせたあとは、辞書を引くたびに記号を見ることが復習になります。別枠で勉強時間を取る必要はありません。
私の場合も、覚え直したのは1週間ほどでした。
そのあとは、知らない単語を引くときに自然と目に入ってきます。
発音記号の覚え方でやりがちな間違い6つ
- 子音から始める = 負担の重い母音が後回しになって続かない
- 記号をカタカナに置き換えて覚える = /æ/ と /ʌ/ の差が消える
- ˈ を読み飛ばす = アクセントの位置が分からないまま覚える
- 複数の辞書を並行して使う = 同じ音に別の記号が出て混乱する
- 米英の表記を混ぜる = r があったり無かったりで基準が定まらない
- 声に出さずに目で覚える = 読めても口が動かない
いちばん多いのが、カタカナに置き換えて覚えてしまうことです。それでは、せっかく記号を覚えた意味がなくなってしまいます。
カタカナは通り道としては便利ですが、終着点にはできません。
最後は口の形と舌の位置に置き換えてください。
もう一つ多いのが、米英の表記を混ぜてしまうことです。
どちらを学ぶかは好みで決めて構いません。ただ、覚えている期間だけはどちらかに統一したほうが混乱しません。
発音記号の覚え方でよくある質問
発音記号は全部覚える必要がありますか
暗記する必要はありません。
辞書を見たときに音が浮かべば、道具としては十分に働いています。
書けるようになる必要も、今のところありません。
発音記号はアメリカ英語とイギリス英語のどちらで覚えますか
どちらでも構いませんが、途中で混ぜないでください。アメリカ英語なら car /kɑːr/、イギリス英語なら car /kɑː/ と、語末の r の扱いが変わります。
使う教材や、聞く機会の多いほうに合わせるのが現実的です。
発音記号の ː はどれくらい伸ばしますか
日本語の長音ほどきっちり伸ばすものではありません。
ː の有無は長さだけでなく、口の力の入れ方の差でもあります。
/iː/ と /ɪ/ の違いも、伸ばすかどうかより口の張り方で決まります。
発音記号を覚えればリスニングは伸びますか
聞き取れなかった音を、記号で言い表せるようになります。
原因が特定できれば、そこだけを直せます。
ただし、記号を覚えただけで耳が変わるわけではありません。
発音記号のアプリや辞書は何を使いますか
音声が再生できる辞書なら、紙でもアプリでも構いません。
記号と音声がセットで確認できることだけが条件です。
発音記号の /ə/ だけ先に覚えてもいいですか
効果という意味では、/ə/ を先に覚えるのはとても良い選択です。英語の中で登場する場面が多く、リズムに直結します。
ただ、/ə/ と /ʌ/ の区別がつきにくいので、両方まとめて見るのが安全です。
発音記号が読めれば発音はうまくなりますか
読めることと、出せることは別の力です。
記号は設計図なので、そのとおりに口を動かす練習が要ります。
読めるようになった直後から、声に出す量を増やしてください。
子どもに発音記号を教えるのはいつからですか
英語をローマ字読みし始めたころが、ひとつの目安になります。
綴りと音が一致しないことに気づいた段階なら、記号が助けになります。
発音記号の覚え方まとめ
最後に、要点を5つに絞ります。
- 順番は母音が先、子音は後
- 記号1つにつき代表する単語を1つだけ決める
- /ə/ はいちばん見返りが大きい。ˈ の無い母音を疑う
- /l/ と /r/、/θ/ と /s/ は舌と唇の位置で決める
- 米英の表記は混ぜず、辞書も1冊に統一する
この5つを守れば、発音記号は1週間で一通り読めるようになります。覚える量そのものは、思っているより少ないはずです。
発音記号でいちばん損をするのは、最初から全部を暗記しようとすることです。
記号の一覧表をにらんでいても、音は身につきません。
代表する単語と結びつけて、少しずつ増やすほうが早く終わります。
/iː/ なら sheep、/ɪ/ なら ship、/æ/ なら cat、/ʌ/ なら cut。この形で紐づけておけば、記号を見た瞬間に音が出てきます。
そして、覚えたあとにやることは1つだけです。
知らない単語に出会ったら、カタカナではなく記号で読むことです。
この習慣がつくと、辞書を引くこと自体が発音練習になります。
私自身、アメリカで暮らしていて何度も助けられたのがこの習慣です。初めて見る地名や人名も、記号があれば読み方で迷いません。
頭で分かっていても、口が動くかどうかは別の話です。
記号のとおりに声を出した回数だけが、音を体に入れてくれます。
読めるようになったら、その日から口に出してみてください。英会話で実際に声に出して練習するのがおすすめです。
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